February 10, 2017

宿題

「お前、今なんて言った?」

貸してもらっていた消しゴムを返してというから、宿題やってる子供にポンと投げた。
キャッチし損ねて、俺に対してではなく受け取れなかった自分に対してだが、何気に一言呟いたのだ。
床に落ちた消しゴムを拾い上げて俺の方を向くと、小学1年生が不思議そうな顔をして再び言った。

「ファック、だけど?」

このブログだけ見ていると、俺がルー大柴みたいな話し方をしていると思うかもしれない。
それは大変な誤解で、普段は英語を滅多に使わない、というか、英語を混ぜて話す奴を馬鹿にしてるくらいだ。
母国語を外国語で誤魔化す奴は大嫌いだし、母国語が駄目な奴の外国語というのは信用できない。

「意味を知ってて言ったのか?」

この時はあっけにとられて、怒ることすらできなかった。
今の子供たちというのは日々膨大な情報量に囲まれて暮らしている。
大人たちが四苦八苦して作り上げてきた世界の中で暮らしているだけなのだ。

「駄目なの?」

駄目だ、絶対にダメ、それはとんでもなく汚い言葉だ。
友達も使ってるって、じゃあ友達にも聞いてみろ、意味を知ってる奴がいるのか。
だからって先生に聞くなよ、質問すらできない酷い言葉だ、いいか、もう絶対に使うんじゃない。

「うん解った・・・どんな意味なの?」

もう5年くらい前になるか、LMFAOが全盛だった頃だ。
アメリカの小学校で、入学したばかりの男の子が女の子に向かって「Sexy and I Know It」を歌った。
授業参観の当日だったらしく、男の子の入学が取り消しになってどうこう、というニュースがあったのだ。

「だからそれは、意味は、つまりなんだ・・・(ファック!)」

その男の子にしてみれば、みんなが知ってるユーチューバーの真似をした、くらいの感覚だったのだろう。
人気者は偉い、お金持ちは凄い、自分の欲しい物を持ってる他人が羨ましい・・・その通りじゃないか。
その通りがいっぱいの世界で、大人は子供になんて説明すればいい。

取り敢えず宿題が先、で有耶無耶にするしかなかった。

Sexy and I Know It - "Sorry for Party Rocking" LMFAO
Interscope Records

今度はなんだ、英語の宿題?

それはお前、中学生なんだから自分で考えろ。
辞書を引けよ辞書を、あれ、これ白雪姫じゃないか、じゃあ話の内容なんて知ってるだろ。
いいんだよ適当で辻褄が合えば、なんだと、じゃあ、お前いつも文法とか意識して話してんのか。

ツイッターだラインだ、いっつも適当に書いてるだろ、あれだあれ、言語学者じゃないのは誰だって同じだ。

俺・食べたい・メシ、主語・述語・目的語、それだけ解りゃあ白雪姫様も死なねえよ。
4chanに書いてる連中なんか語形変化が滅茶苦茶なのなんのって、人称代名詞なんか気にすんな。
外人が日本語を勉強しようと思ったら「I」が私、俺、僕、吾輩、拙者、それ気にしてたら話が進まねえだろ。

第一、今や現役の大統領だってそんな厳密な話し方してねえよ、って先生に言ってやれ。

Come - "Zanaka" Jain
Spookland
いや、先生には言わんでいい。