February 14, 2017

対訳

以前一度、この曲のリンクを貼ったんですけど、もう一度。

ブリトニー・スピアーズの2008年のアルバム「サーカス」に入ってる曲「キル・ザ・ライト」です。
丸坊主になったり警察と精神科で滅茶苦茶やったりが落ち着いて、最初に制作された曲ですね。
このMVは公募で選ばれて、アルゼンチンの女性監督 Eliana Moyano(エリアナ・モヤノ)さんの案です。

前回貼った時は公式公開がなかったと思ったんだけど・・・2009年にアップされたことになってる。

ま、いいや、久しぶりに綺麗な画質で観たので対訳に挑戦してみます。
当たり前ですが、なるべくオリジナルの歌詞を壊さずに、当時の彼女の言動も加味してみました。
四十代の親父が二十代の女性歌手の歌詞を訳すんだから、ま、気持ち悪い箇所もあるかもしれません。

原曲は二番まであるんですけど、対訳はMVに合わせて一番のみです。

<Intro>
Ladies and Gentlemen, we interrupt our program of Dance Music,
To bring you a special bulletin from the Intercontinental Radio News.
Our very own pop princess, now Queen of Pop, Has a special announcement she will like to make.

<イントロ>
皆さん、ダンスミュージックの番組を中断して、
インターコンチネンタル・ラジオ・ニュースから緊急特番をお送りします。
我らがポップ・プリンセス、今やクイーン・オブ・ポップとなった彼女が、特別な発表をするようです。
※レポーターの声は、アルバム「サーカス」のプロデューサーでミュージシャンの
Nate Hills(ネイト・ヒルズ)、通称 Danja(デンジャ)が担当してます

<Talking>
You're on ...
I think I'm ready for my close-up ...
... Yeah

<会話>
いいわよ・・・
クローズアップの準備はできてるから・・・
・・・ええ
※You're on だけで「あんたでオッケー」や「それで良し」みたいな意味。

<Lyrics>
<歌詞>
※ここからセンテンスごとに対訳していきます。
[Verse]
[Aメロ]
※日本語でVerse(バース)はAメロに相当。
サビへと繋がるBメロは Bridge(ブリッジ)や Pre-Chorus(プレ・コーラス)。
サビは Chorus(コーラス)。
You don't like me,
I don't like you, it don't matter (who?)
あんたは私が嫌いだし、
私もあんたが嫌いだけど、それがなんだっていうの(誰?)
※歌唱の語感から察するに「好きじゃない」ではなく「嫌い」でいいと思う。

Only difference,
You still listen, I don't have to (who?)
ひとつだけ違うのは、
あんたは聞きたがるけど、私は聞きたくない(誰?)
※still listen は単に「聞く」ではなく耳を澄まして「静聴する」という感じなので。

In one ear and,
Out the other, I don't need you (who?)
興味ないし、
私はあんたなんかいらない(誰)
           ※音感の韻を踏むために改行してるが本来は in one ear and out the other という一文で、
片方の耳から入ってもう片方へ出る、つまり「馬の耳に念仏」です。

Your words don't stick,
I ain't perfect, but you ain't either (who?)
あんたの言葉がピンとこないし、
私は完璧じゃないけど、あんただって同じでしょ(誰?)
※I am not → I’m not → I ain’t と、凄まじく略したスラング。

If your feeling froggy leap? (oh!)
もしかしてあんた落ち着かない?(oh!)
※本来は leapfrog で「馬跳び」となるのを、
froggy leap で蛙が飛び跳ねてるみたいに感じてるんじゃないの、と。
なお、oh! を「おっと!」とか「あっ!」とか一旦書いてみて、やっぱり恥ずかしいのでやめました。
以下、間投詞関係は訳しません。

I ain't even losin' sleep (oh!)
わたしはグッスリだけど (oh!) 
※これ少し難しい、わざわざ losing sleep で「寝不足じゃないのよ」、という面倒な言い回しの否定をしてる。
前の歌詞を引き継ぐと、ain't とlosin' のダブルで要は「すご~くつまんない」という意味か。

There's more to me than what you see (oh!)
あんたが知ってる以上に私にはいろいろあるの(oh!)
※この see はなんでもいいと思う、「あんたが考えてる以上に」とか。

You wouldn't like me when I'm angry ...
あんたは怒ってる私なんて嫌いでしょ・・・
※ここでの wouldn't は過去の否定ではなく、「そうなったら駄目でしょ」という仮定の否定なので。

[Bridge]
[Bメロ]

Mr. Photographer!
カメラマンさん!
※うーん・・・ミスター・フォトグラファーですよ、皮肉ってるんだよね。
どうしよ、写真家さん、カメラ小僧さん、違うよなあパパラッチならパパラッチと言うだろうし。

I think I'm ready for my close-up! (tonight!)
クローズアップの準備はできてるの!(今夜!)
※英語ってのはつくづく「誰」をはっきりさせる言葉だな、ってのはこういう時に思う。
言われなくても解ってるよ、と思うような状況でも必ずご丁寧に I 、my、me とかが付くもんな。

Make sure you catch me from my good side! (pick one!)
いい角度から撮ってよ!(選んで!)
※この catch は明らかに「撮って」でいい。

These other (ha!) just wanna be me!
みんな憧れてるんだから!
※この ha は恐らく韻で I にかけてる。
私は私を貫きたい、みんながそうありたいんだ、と。

Is that money in your pocket?
あんたのポケットにこのギャラは入ってるの?
※ここでの that は撮ることに対してだから、単に金じゃなくてギャラにしてみました。

Or you happy to see me?
でなきゃ、あんた私に会えただけ幸せでしょ?
※しかし see というのは便利な単語だ。

[Chorus]
[サビ]

Kill the lights!
Take 'em out, Turn 'em off, Break 'em down!
ライトを消して!
捨てるか、切るか、壊して!
※実は・・・Kill the lights で一番馴染み深い対訳は「電気(明かり)を消して」だと思うけど、それじゃあんまりだから。
オフでもなくカットでもなく、キルを使うと簡単に早く切れ」みたいにできます。

Kill the lights!
Don't be scared, make a move, see me now?
ライトを消して!
怖がらないで、早くしてよ、解ってんの?
※ここでの make a move はどうとでも訳せる

Kill the lights!
I feel you, watching me, watching you!
ライトを消して!
私を見て、あんたを見て、よく解ったでしょ!
※関係代名詞が全て省かれてる。

Kill the lights!
You can't handle the truth ... what happened to him?
ライトを消して!
あんたに真実なんて無理・・・あれアイツどうしちゃったの?
※これで凹むならカメラマン失格だ。

I kill the lights!
Pure, Satisfaction!
ライトを消して!
すっきり、いいじゃない!
※歌詞ってのは文語だけど、歌である以上は口語なんだよね。
歌詞は Pure satisfaction なんだけど、歌唱では明らかに Pure, Satisfaction って明確に区切ってる感じなので。

I kill the lights!
Lights, Camera, Action!
ライトを消して!
ライト、カメラ、アクション!
※まさか「照明、写真機、演技!」とは書けない。
カタカナってのは凄い発明なんだよなあ。

I kill the lights!
Pure, Satisfaction!
ライトを消して!
すっきり、いいじゃない!

I kill the lights!
Lights, Camera, Action!
ライトを消して!
ライト、カメラ、アクション!

Yeah ... Yeah ... Yeah ...

Kill the Lights - "Circus" Britney Spears
Jive Records

中学校とかで洋楽の対訳なんかやると面白いと思うんですけどね。
今、若い人ってホントに洋楽を聞かないんですよね。