May 19, 2014

用心

これって、田舎に住む人に特有の行動だと思うんですけど。

車で、コンビニなんかにちょっと立ち寄った時に、エンジンを切らないんですよ。
キーは差しっ放しだし、ドアもロックしないで、そのまま車から離れて買物を済ませちゃう。
周りに誰もいないからで、それこそ、誰が利用して成り立ってるんだろうという店が田舎にはいっぱいあるんです。

で、先日、店の駐車場でこれをやって、車を盗まれてしまったお客様がいたんですね。

驚いたのは、エンジンを回しっ放しで買物をする、という不用心じゃないんです。
そういう盗まれやすい状態の車があったとして、それを実際に盗む「誰かがいた」ということに一番驚きました。
だってね、時間帯は深夜だし、自分は徒歩通勤で実感できるんですけど、田舎の夜なんて誰もいない。

ように見えるんです。

勿論、たまに車くらいは通るけど、そういう車は大抵、運転手しか乗ってない。
つまり、誰かの車を盗んだら、自分が乗ってた車を捨てなきゃならないから、犯人である確立は低いと思う。
ということは、田舎の夜って誰もいないように見えるけど、何処かに「誰かがいる」んですよ。

うちの店はこの辺りでは大型店の規模だけど、深夜の駐車場なんて野良猫すら見かけるかどうかなのに。

"Smokin' Aces" Joe Carnahan

ところがね、こういう話もあるんです。

田舎の夜道で自損の死亡事故なんかがあると、目撃者を探すのに苦労するんだそうです。
田畑や雑木林をつっきるだけみたいな道なら尚更、監視カメラなんてどこにも設置してない。
そういう場所は民家もまばらだから、物音を聞いたといった証言すらなかなか出てこないそうです。

結果的に、誰も見聞きしていないということで、現場の物的証拠だけで推論して捜査が終了してしまう。

いやでもね、実際に田舎に住んでみて思うんですよ。
絶対に、誰かが見るか、誰かが聞くか、してると思う。
けもの道でもないかぎり、人の道である以上、「誰かがいる」んですってば。

なんか、ちょっと怖いですね。