August 18, 2016

南米

You got to get close, Rich, to get the truth.
You get too close, you die ... Someday, I want a shot like Capa.
Someday, Someday ...
       "Salvador" Oliver Stone

近づかなきゃだめなんだよ、リッチ(リチャード)、真実を撮るにはな。
近づきすぎれば、死ぬが・・・いつか、俺はキャパのように撮りたいんだ。
いつか、いつか・・・。
       「サルバドル ~遥かなる日々~」 オリバー・ストーン

"Salvador" Oliver Stone
Hemdale Film Corporation

これは懐かしい。

いまや迷監督になりつつあるけど、オリバー・ストーンの初期佳作のひとつ。
ジョン・サヴェージが演じた脇役のカメラマン、ジョン・キャサディが独り言のように呟くシーン。
やっぱり印象に残ってた人がいるんだなあと思って、なんか嬉しかった。

オリンピック開催中の会場にまで流れ弾が飛んできてる、っていうニュースを読んでいろいろと思い出してね。

ベニチオ・デル・トロはアカデミー賞を受賞したプエルトリコ出身の役者さん。
知ったのは2000年、スティーブン・ソダーバーグ監督の映画「トラフィック」(原題:Traffic)で渋い人だと思ったから。
最近は昨年か、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の映画「ボーダーライン」(原題:Sicario、シカリオ)にも出演してた。

どちらも南米の麻薬戦争が舞台になっていて、どちらも凄まじく渇ききった物語。

なんだけれども、個人的には映画「トラフィック」の麻薬捜査官ロドリゲス役を推します。
特に最後、のんびりと草野球を眺めている彼のなんともいえない雰囲気、あれは映像でしか表現できない。
そう、「渇ききった物語」なんて書くのは安易であって、実際にそこで暮らしてる人々がいる、っていうリアリティ。

ややもすると粗末な命ばかりのように悲観するけれど、それこそ犯罪者やテロリストの思う壷なんだろうな。

"Sicario" Denis Villeneuve
Lionsgate Films

何度聞いても「コンパス!コンパス!」としか聞こえず、調べてもよく解らんかったので諦めてた。

が、先日、オリンピックを観ていてあっさり謎が解けた。
スペイン語のコンパドレス(Compadres)は英語のフレンズ(Friends)で、つまり友達の意味。
これを親しみを込めて砕けた言い方にするとコンパス(Compas)になるんだそうです。

「トモダチ!トモダチ!」、だから撃たないで、と。

英語字幕が In peace なのはご愛嬌、と。