October 7, 2013

雑談

某月某日。

明後日なのか、数万年後なのか、解らないという話だった。
本当であれば物凄い観測精度になるが、それを数週間後から数ヶ月後だろうと弾き出した天文台がある。
晴れた夜空を見上げれば誰もが目にしている、オリオン座のベテルギウスがついに爆発するらしい。

肉眼で簡単に目視できるので、位置を知らない人は確認しておくといいかもしれない。

映画「マルコヴィッチの穴」が面白いと思った人は観て損はないと思う。
現実の脚本家チャーリー・カウフマンと、架空の双子ドナルド・カウフマンの二役をニコラス・ケイジが演じる。
ペシミスト(悲観主義者)とオプティミスト(楽観主義者)の織り成す劇中劇。

現実と妄想が曖昧になることなんか有り得ねぇよ、という人は、そもそも映画鑑賞に向いていない。

"Adaptation" Spike Jonze

某月某日。

喫煙所にて。
だって男ってさ、調子のいいことしか言わないじゃん。
ご、ごもっとも。

男を代表して謝るよ。

誰をリストラするか、こうなったら平等にクジ引きで決めようじゃないか。
そう提案した自分自身がクジを引き当ててしまい、正直者にも程があると呆れられつつ本当に退職してしまう。
アリアンヌ・アスカリッドの演じる奥さんが出来すぎで、涙が出る。

滋味は、日々の暮らしにある。

"Les Neiges du Kilimandjaro" Robert Guédiguian

某月某日。

この町の名産は何ですかと聞かれたら、雑草です、と答える。
じゃ、この町の産業は何ですかと聞かれたら、草刈りです、と答える。
そのくらい、雑草が伸び放題で、何時も何処かで誰かが必ず、役場の腕章を付けて草刈りをしている。

国道沿いくらい除草剤を撒いてもいいじゃんと思うが、それで食ってる人の職を奪う訳にはいかない。

誰かが「戦争は予測できず、もちろん平和は望ましいが、時には争いのある山へ登ることも必要だ」と答えた。
この、「戦争がある」とも「戦争はない」とも解釈できる発言が、米英の政府とマスコミを大混乱に陥れる。
いわゆる裏の裏の裏の (中略) 裏の裏をかこうとしている内に、開戦の理由すら曖昧になっていく。

いわゆる敵の敵の敵の (中略) 敵の敵は、あのさ、今更なんだけど、本当の敵ってどこの国よ。

"In the Loop" Armando Iannucci

某月某日。

今の仕事に就いて、いろいろと見聞きしていて初めて知った。
美味いバジリコを出してくれる店が少なく、どうでもいいペペロンチーノの店ばかりになってしまう理由。
それは、鮮度が命のバジリコは酸化しやすく、作り置きができないので採算に乗せにくいから。

なるほどね。

久々に観て、思った。
心の扉を閉じている人、あるいは心の扉の開き方が解らない人は、これだけは信じて欲しい。
むしろ、その方が普通なんだということを。

匙加減は慣れでなんとかなる。

&
"Mostly Martha" Sandra Nettelbeck

某月某日。

帰ってきて窓を開け、ラジオのスイッチを入れた。
すると、庭に生えてるキンモクセイの香りがふわっと入ってきた。
それなのに、スピーカーから「シクラメンのかほり」が流れてきた。

嘘みたいにタイミングの悪い、本当の話。

イギリス人だと思って馬鹿にしないでくれ、7分間も「死んでた」ってのは一体どういうことなんだ。
麻酔のミスだった、すみませんて、俺だって歯科医だけどこれが謝って済む問題か。
誰に言ってるって、お前に言ってんだよ、お前だ、お前。

冗談じゃないよ。

"Ghost Town" David Koepp

裏をみせ/表をみせ/散る紅葉(もみじ)

この句は、良寛(大愚)が亡くなる直前に詠んだとされている。
表も裏も含めて自分であり、無為に舞う紅葉のように散ることが出来たら幸いだ、といった意味らしい。
仏教には偽善者の対に偽悪者という存在があるらしく、詳しくは忘れてしまった。

要はニュートラルであれ、ということだろう。