明後日なのか、数万年後なのか、解らないという話だった。
本当であれば物凄い観測精度になるが、それを数週間後から数ヶ月後だろうと弾き出した天文台がある。
晴れた夜空を見上げれば誰もが目にしている、オリオン座のベテルギウスがついに爆発するらしい。
肉眼で簡単に目視できるので、位置を知らない人は確認しておくといいかもしれない。
映画「マルコヴィッチの穴」が面白いと思った人は観て損はないと思う。
現実の脚本家チャーリー・カウフマンと、架空の双子ドナルド・カウフマンの二役をニコラス・ケイジが演じる。
ペシミスト(悲観主義者)とオプティミスト(楽観主義者)の織り成す劇中劇。
現実と妄想が曖昧になることなんか有り得ねぇよ、という人は、そもそも映画鑑賞に向いていない。
"Adaptation" Spike Jonze |
某月某日。
喫煙所にて。
だって男ってさ、調子のいいことしか言わないじゃん。
ご、ごもっとも。
男を代表して謝るよ。
誰をリストラするか、こうなったら平等にクジ引きで決めようじゃないか。
そう提案した自分自身がクジを引き当ててしまい、正直者にも程があると呆れられつつ本当に退職してしまう。
アリアンヌ・アスカリッドの演じる奥さんが出来すぎで、涙が出る。
滋味は、日々の暮らしにある。
"Les Neiges du Kilimandjaro" Robert Guédiguian |
某月某日。
この町の名産は何ですかと聞かれたら、雑草です、と答える。
じゃ、この町の産業は何ですかと聞かれたら、草刈りです、と答える。
そのくらい、雑草が伸び放題で、何時も何処かで誰かが必ず、役場の腕章を付けて草刈りをしている。
国道沿いくらい除草剤を撒いてもいいじゃんと思うが、それで食ってる人の職を奪う訳にはいかない。
誰かが「戦争は予測できず、もちろん平和は望ましいが、時には争いのある山へ登ることも必要だ」と答えた。
この、「戦争がある」とも「戦争はない」とも解釈できる発言が、米英の政府とマスコミを大混乱に陥れる。
いわゆる裏の裏の裏の (中略) 裏の裏をかこうとしている内に、開戦の理由すら曖昧になっていく。
いわゆる敵の敵の敵の (中略) 敵の敵は、あのさ、今更なんだけど、本当の敵ってどこの国よ。
"In the Loop" Armando Iannucci |
某月某日。
今の仕事に就いて、いろいろと見聞きしていて初めて知った。
美味いバジリコを出してくれる店が少なく、どうでもいいペペロンチーノの店ばかりになってしまう理由。
それは、鮮度が命のバジリコは酸化しやすく、作り置きができないので採算に乗せにくいから。
なるほどね。
久々に観て、思った。
心の扉を閉じている人、あるいは心の扉の開き方が解らない人は、これだけは信じて欲しい。
むしろ、その方が普通なんだということを。
匙加減は慣れでなんとかなる。
&
Relax-Ay-Voo - Dean Martin, Ft : Line Renaud, from Norman Taurog's "You're Never Too Young", US 1955
Via Con Me - Paolo Conte, from Roberto Benigni's "Tu mi turbi", Italy 1983
Via Con Me - Paolo Conte, from Roberto Benigni's "Tu mi turbi", Italy 1983
"Mostly Martha" Sandra Nettelbeck |
某月某日。
帰ってきて窓を開け、ラジオのスイッチを入れた。
すると、庭に生えてるキンモクセイの香りがふわっと入ってきた。
それなのに、スピーカーから「シクラメンのかほり」が流れてきた。
嘘みたいにタイミングの悪い、本当の話。
イギリス人だと思って馬鹿にしないでくれ、7分間も「死んでた」ってのは一体どういうことなんだ。
麻酔のミスだった、すみませんて、俺だって歯科医だけどこれが謝って済む問題か。
誰に言ってるって、お前に言ってんだよ、お前だ、お前。
冗談じゃないよ。
"Ghost Town" David Koepp |
裏をみせ/表をみせ/散る紅葉(もみじ)
この句は、良寛(大愚)が亡くなる直前に詠んだとされている。
表も裏も含めて自分であり、無為に舞う紅葉のように散ることが出来たら幸いだ、といった意味らしい。
仏教には偽善者の対に偽悪者という存在があるらしく、詳しくは忘れてしまった。
要はニュートラルであれ、ということだろう。