December 5, 2019

鎮火

あら、タイムリーなのよさ。

前回の末尾に書かせてもらった、ビリー・アイリッシュ。
彼女が先月、ABCテレビの人気番組「ジミー・キンメル・ライブ!」のトーク・コーナーに出演した。
番組そのものはいつも通り和やかな雰囲気で、彼女もリラックスして会話を楽しんでいる様子。

が、彼女と同じ年齢だった頃に戻り、つまりジミーが17歳だった時代に戻ってのやりとりになった時である。

ジミー「マドンナが誰か知ってる?」
ビリー「マドンナが誰かは知ってる」
ジミー「ヴァン・ヘイレンの(メンバーの)名前は言える?」
ビリー「誰?」
ジミー「俺は泣いちまいそうだよ、シンディー・ローパーは?」
ビリー「知ってる」
ジミー「ヒューイ・ルイス」
ビリー「それ、知らない」
ジミー「Run-DM・・・?」Cだよビリー!
ビリー「・・・なに?」
ジミー「ジョギングのダイレクト・メールじゃないぞ、ヒップホップの有名なグループだよ」
ビリー「ふーん」
ジミー「みんな観てたコスビー・ショーは?」
ビリー「知らない」
ジミー「マジか、みんなが遊んだキャベツ畑人形は?」
ビリー「キャベツ、畑、人形? すっぱいとか、キャンディー?」
ジミー「人形だよ、当時の親はクリスマスにショッピングモールで他の親と喧嘩までして手に入れたもんさ、それが子供への愛情の証になったんだから」
ビリー「へー」
ジミー「ミスターTは?」
ビリー「なんの質問なの?」
ジミー「若いから仕方ないか、ゴーストバスターズは?」
ビリー「観たことない、と思う」「映画」と言ってないのに「観てない」と答えてるので、映画だということは知ってるみたい。
ジミー「グレムリンは真夜中に?」
ビリー「捨てちゃダメ」

こんな他愛もない会話が、SNSで大炎上・・・

「21世紀生まれの人間として初めて全米1位になったミュージシャンかもしれないが、いくらなんでも無知すぎる」
「20世紀のことなんて知らなくて当たり前だろオッサン、俺だってほとんど知らん」
「映画はともかく、音楽業界のド真ん中にいて、周りのプロたちは彼女に音楽の何を教えてるんだ」
「俺の彼女になってくれたら許す」
「エンターテイメントビジネスの被害者でもあるんだ、会社には不買で解らせるしかないよ」

・・・等々、まあ凄いのなんの、どこの国でも同じである。

Jimmy Kimmel Live!
  Hollywood Masonic Temple / ABC

で、前回の記事をアップした同日、ついに、ビリーから「誰?」と言われてしまったご本人の一人からリツイートがあった。

"If you haven’t heard of @billieeilish, go check her out.
 She’s cool.
 If you haven’t heard of @VanHalen, go check them out.
 They’re cool too.
 Music is supposed to bring us together, not divide us.
 Listen to what you want and don’t shame others for not knowing what you like."
Wolf Van Halen
3:06 AM - Dec 3, 2019

「もしビリー・アイリッシュを聴いたことがないなら、調べてみなよ。
 カッコいいぜ。
 もしヴァン・ヘイレンを聴いたことがないなら、調べてみなよ。
 こいつらもカッコいいぜ。
 音楽はみんなが一緒になるためのもので、喧嘩するためじゃない。
 好きなものを聴けばいいし、知らないからってバカにすんのはやめようぜ。」
ウルフ・ヴァン・ヘイレン
2019年12月3日 午前3時6分

ローリング・ストーン誌の記事によると、このリツイートで鎮火したそうである。

&
Drinkee - "Soft Animals" Sofi Tukker
Ultra Music

このギターリフが解らん奴は、叩いて叩いて叩きまくって・・・アッチョンブリケ。