いや、話には出したけど黙ったまま、あれはどうなったんだということは一杯あるんですけども。
その中からですね、ユージン・スミスの映画、そうそう、ジョニー・デップが演じるってやつです。
あれはどうなったんだ、という話をしようと思います。
一昨年の年末くらいにアメリカの映画サイト「ハリウッド・リポーター」がこの映画をスッパ抜きまして。
これを追ってたんですけども、いやあ、話題に出ないのなんの、制作陣がかなり用心してるのかな、と思ってたんです。
ドキュメンタリーとか実在の人物の映画化の時って脚本を盗まれたりしますからね、いろんな考え方の人がいますので。
ま、それは置いといて、日本の俳優さんたちが決まったよ、という話が去年の1月~2月くらい。
サムライアクターのヒロユキ・サナダが出るぞとか、タダノブ・アサノはカメラマン役を演ったことがあるぞとか。
で、キャスティングを見ると、ああ誰が社長役で誰がスミスを襲った暴力団員役なんだろうなとか、ほぼ予想できます。
ところがですね、マスコミは興味がないみたいだし、箝口令でもあるのか役者さんたちから出てこないんですよ、話が。
で、去年の夏頃に、恐らくなんですけども、最初にきちんと報告してくれたのが美波さんのインスタ。
モンテネグロでオーディションやって、セルビアで2ヶ月間くらいの撮影期間で、妻のアイリーン役を演じました、と。
そこで、なんでセルビア?ですよ。
これは10年くらい前の映画祭で、セルビアの大統領を表敬訪問したのがロケ誘致の縁になったみたいです。
まだ公表されてませんが、ジョニー・デップが普段出てるエンタメ系の映画に比べたら予算もないんでしょう。
それなのにですよ、驚くなかれですよ、あの当時の日本の港町をセルビアに再現して撮影したんだそうです。
ま、確かに、日本という「現地ロケ」では内容的になかなか協力してもらえなさそうですもんね・・・残念ですけど。
これは朝日が報じてたんですけども、やっぱり打診はあったんだそうです、水俣市に直接。
プロダクションから、現市長さんにもお会いして、ロケや資料の協力が頂けないかと、打診があったんだそうです。
これがとても難しいということ、とても微妙な問題を含んでいるということは重々承知してますけど・・・ええ。
市の方からは、マイナスイメージが広がることだけは避けて欲しいと回答して、終わっちゃったそうです。
W. Eugene Smith Photographing a Fishing Village in Minamata, 1973 Photo: Takeshi Ishikawa |
ただ、制作スタッフが日本の遺族や患者さんたちと直接お会いすることはできたそうで、良かった、安心しました。
でも、これだけの大物が主演してて今年の公開予定なのに、一応「ハリウッド映画」なのに、まだ予告編もありません。
ベルリン映画際での公開が決まったので今回ご報告したんですが、来月ですよね、間に合うんでしょうか。
プロダクションも配給も小さな会社みたいですけど、こういうジャンルだからこそ頑張って欲しいものです。
それにしても改めて痛感しました・・・ドキュメンタリー関係って、ホント~に、人気ないですね~(T_T)。