June 13, 2013

販促

そっちはなんかやらないの、と聞かれてやっと知った。

なんだか手作りのポップ(販促表示)がやたらに増えてきたな、とは思っていた。
惣菜コーナーの辺りなら「家族で観戦」、酒類コーナーの辺りなら「目指せブラジル」等々。
オーストラリア戦を数日後に控えた週末の話だ。

なんすかそれ、とは聞けない雰囲気。

先月下旬から数人の辞職と数人の採用が重なったこともあって、気がつかなかった。
盛り上がるなら何でも利用させてもらう商売だから、確かにチャンスを逃す訳にはいかない。
暫く「油揚げで応援」とか「牛乳で祝杯」とかのコピーを考えたものの、どうにも日配はやりように困る。

そもそも、スポーツに興味がないのがいけない。

強いて言えば、野球は観る。
ただ、それは、子供の頃からの日常生活の一部、という意味でしかない。
夏の夜になれば蚊取り線香の香りが漂っていたし、タクシーに乗ればラジオは野球中継だった。

ナイターという言葉は野球というよりも、晩御飯という印象だ。

&
"Baseball Issue" Bernie Fuchs, Sports Illustrated  1964

取り敢えず、冷凍の枝豆は追加発注した。

後は、精肉からサラミやハムなどを譲ってもらい、皿の銀トレーを用意した。
これに日配のチーズ各種をひとまとめにして、簡単なオードブルのセット品としてパックする。
普段なかなか捌けなかったり、価格を下げにくいチーズなんかもバラして混ぜてしまう。

こういう時、賞味期限の長い商品は助かる。

ただし、仮に売れなかった場合、元に戻せなくなると困るので加工(調理)は入れない。
そうして出来たテスト品をパートさん数人に見せると、特に可もなく不可もなく、いいんじゃない程度。
皆が盛り上がってる時に一人だけ無関心じゃありません、という義理は果たしたと思って平台に並べた。

実際の売り上げは、特に可もなく不可もなく。

New Lands - "Audio, Video, Disco" Justice

ドローの夜、この町で煩いのは田んぼの蛙だけだった。