March 17, 2013

噂話

拝啓、ルーカス様。

貴方の映画「スター・ウォーズ」シリーズを、ほぼリアルタイムで観てきた者です。
ポップコーンを頬張りながら観た映画館の雰囲気や、小遣いを貯めてやっと買ったプラモデルの組み立て。
そして、「遥かなる太古、遥か彼方の銀河で…」と始まるオープニングの心躍る気持ちは、今でも忘れません。

ストーリー(物語)ではなく、エピソード(挿話)の集積として、ひとつの世界感を解釈する。
当時、驚異的と評された特殊効果だけでなく、そういう脚本を通してしまう監督としての力量にも驚かされました。
何かを収集するような真面目なファンではありませんが、心から楽しませてもらったファンの一人として感謝します。

ここで、貴方が直接関わったスター・ウォーズをエピソード順に整理したいと思います。

 Episode I : The Phantom Menace  (第1章 : ファントム・メナス / 公開 1999年)
 Episode II : Attack of the Clones  (第2章 : クローンの攻撃 / 公開 2002年)
 Episode III : Revenge of the Sith  (第3章 : シスの復讐 / 公開 2005年)
 Episode IV : A New Hope  (第4章 : 新たなる希望 / 公開 1977年)
 Episode V : The Empire Strikes Back  (第5章 : 帝国の逆襲 / 公開 1980年)
 Episode VI : Return of the Jedi  (第6章 : ジェダイの帰還 / 公開 1983年)

&
"Main Characters of Star Wars" George Lucas

公開順では第1作目となる第4章の時点で、既に貴方は第9章までエピソードがあることを公言していました。

ただ、他にも小説、アニメ、コミック、ゲーム、膨大な玩具の数々、人気の上昇と共に其々で語られる外伝等々。
いつの間にか、貴方の手掛けたエピソードすらも、巨大化したエピソード群のひとつになってしまいました。
追い掛けきれない、というのが正直なところです。

昨年、版権はもちろん、ILM の経営権まで、ディズニーが買い上げたというニュースに驚きました。
ディズニーは嫌いではありませんが、シンデレラ城の後に続くオープニングというのは、ちょっと想像できません。
アイガーCEOのインタビューも拝見しましたが、正史だけでなく、スピンオフにも意欲満々のご様子でした。

これを監督ではなく、経営者が我が物顔で語ってしまう、という点で既に不安200%です。

"1 credit Star Wars bill" Artwork by Mark, Star Wars Fan Days, Diablo2003

しかも、です。

ダース・ベイダーの復活も有り得る、とアイガーCEOは仰っていました。
長らく、貴方が第7章以降は作らない、誰にも触れさせないと仰っていたことは、今更問いません。
人間には魔が差すということがあるし、実際、それでアナキンも暗黒面に堕ちてしまった訳ですから。

実は死んでなかった? 実はクローンだった? 実はパラレル・ワールドだった?
実は、実は、実は … 実はゲイだった、というオチすら真面目に有り得そうです。
何故、ルークに看取られた結末のまま、そっとしておいてあげられないのでしょうか。

仮に貴方がそう思っていたとしても、周りには黙っていられない人が沢山いるんでしょうね。

Call Me Maybe - "Curiosity" Carly Rae Jepsen

2015年の公開が決定した第7章は観るつもりです。

その時には45歳になっていますが、またポップコーンを頬張りながら、何もかも忘れて観たいですね。
そして、もし、面白くなかったら…追い掛けるのはもう終わりにします。
でも、このオープニングだけは、いつまでも忘れません。

どうかそれで、許して欲しいと思います。


敬具